不妊症治療2
不妊症治療ー最近の事情(2) (読売新聞朝刊 9/13)
| 検査も手術も腹腔鏡で |
| 不妊症は、ホルモン分泌などの検査をしても原因が分からないことが少なくない。そこで最近、「腹腔鏡検査」が行われるようになってきた。従来の方法では分かりにくかった卵巣や卵管などの様子を直接見ることができ、威力を発揮する。 |
| 大阪府内の会社員、Bさん(34)は、不妊症のため、97年初めに医療機関を受診した。卵子の通り道を調べる子宮卵管造影検査などを受けたが、異常はみつからなかった。 |
| 近畿大産婦人科の星合昊さん(54)によると、この造影検査がきっかけで卵管の通りが良くなる場合があり、検査後の半年間に3割ほどの人が妊娠する。 |
| だが、Bさんは半年以上しても妊娠せず、98年8月、星合さんのもとを訪れ、腹腔鏡検査を受けることになった。全身麻酔をかけたうえ、腹部に直径5ミリほ どの穴を3ヶ所あけ、カメラや鉗子などの器具を挿入。卵管や卵巣などの骨盤内の状態を調べた。すると、子宮と直腸の間に、直径1センチ程の黒っぽく変色し た組織が数個、点在しているのが見つかった。子宮内膜症だった。 |
| この病気は、子宮内膜組織が子宮以外の場所にでき、月経痛や腹痛、腰痛などを起こす。だが、Bさんは自覚症状がなく、これまでの検査では分からなかった。 子宮内膜症があると、卵巣や卵管に癒着を起こして機能を損なうほか、精子の動きを妨げたり、受精卵を着床しにくくしたりする。原因不明の不妊の40%は、 子宮内膜症がかかわっているという。 |
| 病巣が小さくても不妊を引き起こすことがあるため、治療が必要。ただ、薬物療法を行うと、薬の影響で治療中は妊娠できなくなる。このため、腹腔鏡検査中に 癒着や病巣などが見つかれば、そのまま手術を行う。電気やメスなどで癒着をはがしたり、内膜症の病巣にたまった液を吸い出したりする。 |
| Bさんの場合も、内膜症の部分を電気メスで切除。この結果、4ヶ月後に妊娠し、昨年、女児を出産した。 |
| 腹腔鏡での手術は、通常1〜2時間かかるが、開腹手術に比べ体への負担は格段軽い。2、3日後には退院でき、すぐ通常の生活に戻れる。 |
| 腹腔鏡検査は、それまでの検査で原因が分からない場合のほか、人工授精しても妊娠に至らなかったり、造影検査で卵管に異常があったりした場合が対象にな る。子宮内膜症のほかにも、卵子が卵巣から排出されずにたまってしまう多嚢胞性卵巣症候群や、卵巣が周囲の組織に癒着し、排卵されても卵子が卵管に到達で きない状態だったーなどのケースが、この検査で見つかる。 |
| 星合さんは、「腹腔鏡で直接病巣を確認できるメリットは大きい。最近、若い女性にクラミジアなどの性感染症が増えている影響で、骨盤内に癒着のある患者も増えていると思われるだけに、腹腔鏡治療は今後、ますます重要になる」と話している。 |
2009年1月13日|コメント (0)|トラックバック (0)
カテゴリー:ぴかり!最新TOPICS
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