不妊症治療3
不妊症治療ー最近の事情(3) (読売新聞朝刊 9/14)
| 半数は男性側に原因 |
| 結婚して子供ができないと、かって肩身の狭い思いをさせられるのは妻だった。しかし、不妊症の約半数は、男性側に原因があることが分かってきた。 |
| 神奈川県の会社員Cさん(28)は、結婚して3年たっても子どもができず、妻が92年春、川崎市の聖マリアンナ医大産婦人科を訪れた。しかし、血液検査や画像診断でも異常はなく、Cさんの精液検査で「精子に問題がある」と言われ、同大泌尿器科を紹介された。 |
| 自然な妊娠には、男性の精液1ccにつき精子が2000万個以上あり、動いている精子の割合(運動率)が50%以上ーなどの条件が必要とされる。しかし、Cさんの精子は1ccあたり1500万個、運動率も30%だった。 |
| 泌尿器科教授の岩本晃明さん(56)によると、男性不妊の原因は、このケースのように、精子を作る機能が正常に働かない「造精機能障害」が9割を占める。 Cさんは、視診、触診や超音波検査を受け、「精索静脈瘤」が見つかった。精巣の静脈が、こぶのように拡張する病気で、造精機能障害の原因となる。手術を受 けることになった。 |
| 左下腹部を3センチほど切開、精巣静脈を縛り、血流を他の静脈にう回させて静脈瘤を解消させた。9ヶ月後、精子は1ccあたり6000万個に増え、運動率も70%に上昇。間もなく妻は自然に妊娠し、初めての赤ちゃんが生まれた。 |
| 手術後、6、7割の人は精子の数や動きが改善し、30−40%で妊娠に至るという。 |
| 東京都のDさん(33)は、不妊クリニックの検査で、精液中にまったく精子のない「無精子症」と言われた。「もう子供はできないのか」。ショックを受けな がらも、あきらめきれずに岩本さんのもとへ。詳しい検査で、精子を作るように精巣に働く性腺刺激ホルモンが不足していることが分かった。「なんとかならな いですか」と、不安そうに尋ねるDさんに、岩本さんは「時間はかかるが、ホルモン療法をしましょう」と提案。性腺刺激ホルモンのhMG製剤とhCG製剤の 注射を始めた。 |
| 3ヶ月後、顕微鏡でわずかに精子が見られるようになった。注射は週2回で、通院の負担を軽くするため、勤め帰りに自宅近くの医院で注射を続行。8ヶ月目に精子が1ccあたり4000万個までに増え、結婚7年目で、待望の男の子が生まれた。 |
| 「男性の不妊には、精子の形成機構など未解明な部分も多いが、無精子症でも原因を特定することで治療できるものもある」と岩本さん。 |
| 不妊症では従来、まず妻が一通り検査を受け、異常がないと、ようやく夫が受診するケースも少なくなかったが、これでは原因の特定に時間がかかる上、不必要な治療が行われる恐れがある。 |
| 岩本さんは「不妊症は夫婦の問題。治療を受けるなら、妻は産婦人科を、夫は泌尿器科を同時に受診することが望ましい」と強調している。 |
2009年1月13日|コメント (0)|トラックバック (0)
カテゴリー:ぴかり!最新TOPICS
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