どのようにして、ルーン文字を人間が得たのか
ルーン文字。
ファンタジーものに興味のある人なら、ほとんどの人が耳にしたことがあるのでは。
登場人物の僧侶や魔法使いが、不可思議な技を現すときに紡がれる、古代の言葉。
魔術に使う奇妙な文字や記号まで、最近はルーンと呼ばれる
(ルーンには、魔法や秘密といった意味があるので、間違いではないのですが)
ようですが、ルーン文字は元々、ゲルマン人の間で使われていた一種のアルファベットでした。
北欧を中心に、グリーンランドから黒海にまで広がって、3〜14世紀まで使われていました。
この文字の誕生は、北欧神話に語られています。
* * *
神々の王であるオーディン神が、9夜*1の間、宇宙樹ユグドラシルに逆さまにぶら下がり*2ながら己に祈祷し*3、獲得したものだと。
古エッダでは、次のように語られます。
「私は、風の吹きさらす樹に−−−
9夜の間、槍に貫かれながら、私自身に我が身を捧げて*2、誰もどんな根から生えているか知らぬ樹に釣りか下がったこと*3を覚えている。
私はパンも角杯も恵んでもらえず、下を伺った。
私はルーン文字を見つけ、うめきながら読み取り、下へ落ちた」
* * *
このようにして会得したルーンを、オーディンが人間にもたらしたものだとされています。
ルーン文字は、一つ一つが意味を持っており、元々言葉として書き記すものではなかったようです。
記号として、護符として、一文字を正しい場所に記せば、魔法の力を発揮したといいます。
たとえば、戦士は「勝利のルーン」であるティウを剣に刻みました。
このルーンは、戦いや正義の神であるテュールを表すもので、
戦いの場で力を与えるものとされていたからです。
それでも、北欧のあちこちに残るルーン文字の刻まれた石碑には、不可思議な魅力が残っているようです。
未だ、解読できないものも多い、謎の文字。
その意味を解き明かすのは、貴方かもしれません。
*1・・・9は北欧では神聖な数とされ、物語や神話によく登場します。
*2・・・タロットカードの「吊られた男」を思い出されるような場面。実際、北欧風のタロットでは、オーディンのこのシーンが描かれます。
*3・・・自分がすでに天界一の神であった為、祈る対象が自分しかいなかったためとされます。
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カテゴリー:歴史